こんにちは!ベジターレのHIROYOです。

今回は、【ベジターレコラム】初の対談企画!

 

「大麦」のスペシャリストとして多方面で活躍中の浦松亮輔さんをお迎えして、これからの食の未来に改めて見直したい「大麦」の魅力や、日本人が取り戻したい食物繊維豊富な食生活について、お伺いしました。



 

画像提供: こだわりの麦、ニッポンの麦。

https://nihon-mugi.jp/contents/interview/uramatu/



<お話をお伺いした人>

 

浦松亮輔さん

 

一般社団法人瀬戸内麦推進協議会 

プロデューサー

元・農研機構本部事業開発部ビジネスコーディネーター







日本で昔から食されてきた「大麦」の魅力

 

 

HIROYO「今回のコラムのテーマは“大麦”。私が最近特に注目している食材の一つです。ベジコラム初の対談企画として、スペシャリストである浦松さんにお話をお伺いしました」

 

 

浦松「よろしくお願いします!」

 

 

HIROYO「私自身、デトックスを大切にしているので、日頃から食物繊維を積極的に摂るようにしているのですが、それでも足りない!ということをお伺いして、とても驚きました」

 

 

浦松「日本では昔から、麦や雑穀を日常食として食べていました。その中でも大麦は、食物繊維が豊富な食材。1947年には、日本人は食物繊維を30g / 1日摂っていたんですね。でも、今の日本人の平均は半分(15g)ほど。1日の摂取量の推奨目安は、男性で21g以上、女性で18g以上なので、奨量にも足りていないのが現状です」

 

 

HIROYO「大麦は、小麦とは違うのですよね?」

 

 

浦松「よく勘違いされるのですが、同じ麦でも違うものです。小麦に含まれる“グルテン”は、大麦には含まれません。だから、麦ごはんにも麦茶にも、小麦グルテンは含まれていないんですよ」

 

 

HIROYO「栄養素としては、どうなのですか?」

 

 

浦松「大麦のすごいところは、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方が、たっぷりと含まれているところ。その含有量は、玄米の約4倍、白米の20倍です。水溶性、不溶性、どちらも含んでいる食材はほとんどありません。特に水溶性食物繊維の機能は、世界的にも実証されている通り、腸内細菌の栄養になります。」

 

 

HIROYO「さらに低GI食品でもあるとか」

 

 

浦松「そうです。だから大麦は、今の時代にマッチした食材なんですよね。血糖値の上昇を緩やかにすることが、小麦との決定的な違いです。さらに、アレルギー指定食材にもなっていないので、離乳食から年配の方まで、多くの人が食べられます

 

 

HIROYO「消化も良いんですか?」

 

 

浦松「良いです。大麦の中でも特に、“はだか麦”は、優しく食べてもらえるように加工していますので食べやすいです。大麦にも 皮麦、はだか麦、そして、うるち、もちなど種類がたくさんあるので、分かりやすく解説しているこちらのサイトもぜひご覧になってみてください」

 

 

麦の知識 -こだわりの麦、ニッポンの麦。 https://nihon-mugi.jp/knowledge-mugi/

 

 

HIROYO:「麦というと、“麦ごはん”のイメージがあります。年代が上の方々にとっては、“貧しかった時代のもの”というイメージも強いかと思います。でも、“雑穀米”というと、おしゃれなイメージになりますよね。こんなに栄養価も高い食材なのだから、もっと注目されるべきですよね!」

 

 

浦松「実際、大麦の一番大きな消費はビールや焼酎、麦みそです。業務用の麦が90%以上で、個人消費用として人の口に入るのは10%未満なんです。ただ、その価値をもっと普及したくて、私たちは活動しているわけです。仰る通り、“麦ごはん=貧しい”というイメージがまだ強いけれど、若い世代の方々はすんなりと受け入れてくれる人も増えてきましたよ」

 

 

 

 

 

写真:大麦粉普及プロジェクト提供 https://nihon-ohmugi.jp/



HIROYO「あとは、もっと取り入れやすいお値段になるといいですよね」

 

 

浦松「健康・オーガニック・美容というキーワードで打ち出すと、どうしても値段が高くなってしまうのですが、私としては、もっと値段も手頃にして、都会から田舎まで、人々の暮らしに浸透していくべきだと思っています」

 

 

 

HIROYO「日本人は昔から、大麦が暮らしのすぐそばにあったのですよね」

 

 

浦松「昔の日本人は、お米が不作の時に大麦を食べていたんですね。昔は食料自体が少なかったので、“食=命を繋ぐため”という側面が強く、その点、米は扱いも簡単で、お金と同じように扱われるほど価値が高くなっていきました」

 

 

HIROYO「確かに、お米よりも、大麦は食べづらいイメージもあります」

 

 

浦松「はい。米と違って皮も実も固くて精麦するのが大変で、且つ、昔の技術では生粉にするのも難しかったので、大麦は稗、粟などと一緒に農家や貧しい方が食べていました。でも、、大正時代までは、麦の方が生産量が多く、それだけ日本人の暮らしに根付いていたんです」

 

 

HIROYO「お米の方が重宝されるようになったことで、江戸時代に、“江戸患い”が流行ったとか」

 

 

浦松「そうです。都会の江戸では、白米が流通していたこともあり、江戸っ子は大麦や玄米を始めとする穀類を食べなくなり、白米中心の食となっていたようです。そのことで、“江戸患い=カッケ”が大流行しました。それだけ、食物繊維やビタミンが摂れる食でなくなっていたんですね。当時は、1人1日あたり白米を5合食べていたそうですから」

 

 

HIROYO「そう考えると、白米文化の現代を生きる私たちが食物繊維やビタミン不足であるもの頷けますね」

 

 




「大麦」で栄養たっぷり&おしゃれな食生活を

 

 

HIROYO「今は、技術的に、大麦も生の粉にすることが可能になったんですよね!」

 

 

浦松「大麦粉は小麦グルテンフリーだし、前述した通り栄養もたっぷり。小麦のようにふかふかにはならないのですが、クッキーや焼き菓子など、膨らまなくて良いものは、大麦の粉の方がしっとり感があって美味しいんですよ」

 

 

HIROYO「試食させていただいた大麦粉のパンケーキ、とっても美味しかったです!気軽に食物繊維をとれて良いですよね」

 

 

浦松「大麦の蒸しケーキも美味しいですよ。米粉や小麦粉よりも、栄養価が非常に高いですから、ぜひ色々試していただきたいです」

 

 

 

 

 

 

 

写真:大麦粉普及プロジェクト提供 https://nihon-ohmugi.jp/



浦松「“大麦=麦ごはん”という使い方に偏ってしまうと、全国的にお米の消費量も落ちてきている今、大麦はますます出番がなくなってしまうんですね。だから、大麦だけで食べてもらえるレシピの紹介なども積極的に行なっているんです」

 

 

HIROYO「本当にどれも美味しそう!」

 

 

浦松「密かなブームとなりつつあるのが、“大麦ジュレ”を使ったスムージー。腹持ちの良い大麦と、フルーツや牛乳と合わせてつくります。それに、大麦ジュレにチョコレートをかけると、ほとんど生チョコのようになりますよ。生クリームやバターを使わずにお菓子をつくることができます」

 

 

HIROYO「大麦粉なら、お好み焼きやカレーに入れたりすると、とろみも出て良いですよね! 野菜スープに入れても美味しそう。トマトとの相性も絶対に良いと思います」

 

 

浦松「本当に使える料理はたくさんあるんです。とはいえ、麦ごはんの価値も見直してほしいところではあります。通常の麦ごはんは米:大麦=7:3で炊くと食感も併せて美味しく食べれます。しかし、実は、学校給食での麦ごはんは、何故か9:1なので、大麦の量が少し足りないんですね」

 

 

HIROYO「ということは、最初に言っていた食物繊維の不足を補うには、麦ごはんでいうと、1日どのくらい食べれば良いのでしょうか?」

 

 

浦松「足りない食物繊維を補うには、米:大麦=7:3の麦ごはんを2膳食べるだけで十分です。それだけで、レタス1個分の食物繊維に相当します」

 

 

HIROYO「それだけで良いのですね!」

 

 

浦松「麦茶も良いですよ。昔、農家が収穫した大麦を炒って“麦湯”にして来客をもてなしていた、というのが元々の麦茶なんです。出がらしも食べられるし、一年中飲めるビタミン豊富なカフェインレス飲料。市販のパックでは栄養価は得られませんが、丸麦を買ってきて自分で弱火で炒って、“麦湯”にするのがおすすめです」

 

 

冷蔵庫の普及と同時に夏場の飲み物のようなイメージが普及していますが、本来は麦湯として年間を通じて愛飲してもらえる飲料です。

 

 

HIROYO「そう考えると、大麦は、家庭でもっと活用する余地があるのですね」

 

 

浦松「私としては、災害食にも活用してほしいですね。離乳食からご高齢の方まで食べられて、アレルギー指定原材料ではないので、より多くの方にも食べて頂ける。。大人だけでなく子どもたちの食物繊維不足も補えるので、こんなに良い食物は他にないと思います」

 

 

 

 

 

写真:大麦粉普及プロジェクト提供 https://nihon-ohmugi.jp/






「大麦」は、今後再注目されるべき食材

 

 

HIROYO「大麦栽培の現状は、どうなのでしょうか?」

 

 

浦松「農業自体は高齢化しているので、60代前後の方が多いです。私は瀬戸内の“はだか麦”の支援をしているのですが、瀬戸内では米と大麦の二毛作のスタイルが定着しているんですね。秋に米の収穫が終わると大麦の種まきをし、はだか麦を育てる。そして麦秋と呼ばれるゴールデンウィーク明けの時期に刈り取りを行い、6月にはまた米の田植えをします。それが、地域に合った持続可能な農業の形態です。その農業体系を守りたい思いもあります」

 

 

HIROYO「それだけ大麦の栽培は、日本の農業形態に合っていたということでもありますね」

 

 

浦松「大麦は日本が絶対に残していかないといけない穀物だと思っています。そのためには農業のあり方も変わって行かなければならないと思っています。これからは消費者の顔が見えるような農業が必要で、私は農家と消費者をつなげる活動をしています。消費者側も、農業さんの苦労や、天候との関係なども見えるようにしていきたいですね」

 

 

HIROYO「お話をお伺いして改めて、1日1食は必ず大麦を取り入れた食事を摂りたいと思いました。スーパーでも、国産のはだか麦が気軽に手に入るようになると良いですよね」

 

 

浦松「大麦は、新しく出てきたスーパーフードではなく、昔から日本の生活に密着していたものなんです。昔は麦わら帽子も虫籠も、大麦で編んでいたんですよ。日本人の食だけではなく生活の一部でもあったわけです。そして、大麦の持つ機能性は、これからの日本の高齢社会に必要な食べ物なんです。品質や流通量も安定させて、学校給食や離乳食、介護食、災害食にまで、もっと浸透させたいですね」

 

 

HIROYO「そんなに生活に密着した食べ物というのを今回のお話で初めて聞きました。日本人が古来から食べてきた、というのは、安心感がありますね」

 

 

浦松「ご高齢の方々は、まだまだ貧しい頃のごはんというイメージが強くて、より白いごはんを求める傾向にありますが、若い世代は、雑穀米に対して良いイメージを持っていますよね」

 

 

HIROYO「むしろ、健康に関心のある方は、そちらの方を好んで食べますよね。1日1食麦ごはんにしたり、小麦粉のかわりに大麦粉を使ったり、無理なく日常に取り入れていけたら良いですよね!」

 

 

浦松「ぜひ、瀬戸内の麦畑にもいらしてください。一面が黄金色に輝く麦畑は、本当に綺麗ですよ〜!」

 

 

 

 

 

 




ーーー

 

今回は、「大麦」のスペシャリスト・浦松亮輔さんをお招きして、「大麦」の魅力について、お伺いしました。



次回のコラムもお楽しみに♪

みなさまも、ベジライフを楽しんでくださいね!



ベジターレ HIROYO

ーーー

 

ベジターレコラムTOPへ